実りの秋。世界的に例年にないほどの暑い夏が続きましたが、ようやくイタリアも収穫期を迎えました。(※取材時は2023年10月末)
現地の人たちが普段食べているとびきりの味わいを食卓へ。
今年はビオセボンで人気の「サンドメニコ」より初摘みのオリーブを素早く搾油し、空輸でお届けします!

はるか遠くまで広がるオリーブ畑とその先に広がる深い青をたたえたアドリア海。それらを窓の外にみながら南イタリアの玄関口、プーリア州にあるバーリ国際空港に降り立ちました。イタリアの地図はよく長靴に例えられますが、ちょうどかかと部分の近くにあたる地域になります。
地上に降りてビックリ。空港横からすぐにオリーブ畑が広がっていました!
さらに山側にはぶどう畑、街中は白い石畳が続き空と海の青、そして茂る木々の青がグラデーションとなりよく映えています。
家族でオリーブ農園を営む「サンドメニコ」のお父さんぺぺ氏と息子さんのミケーレ氏が、秋とは思えない夏の空のように陽気な笑顔で温かく迎えてくださいました!

到着は夜でしたが、深い紺と白い街並みが映えて。最近観光地として注目されているのだそう。
右:ぺぺ氏 左:ミケーレ氏

世界遺産の街アルベロベッロそばに広がる「サンドメニコ」の農園へ!

農園はアルベロベッロと2001年にイタリアの美しい村100選に選ばれた旧市街であるロコロトンド※を高台に臨むイトリア谷の一角に約200ha広がっています。(うち、オーガニック認証の圃場は約70ha)
※ロコロトンドとは丸い町の意。ラテン語のLocus Rotundus(丸い場所)に由来する。

記録的な猛暑が続いたため、訪れた時期はまだ収穫前。青々とした葉っぱと実が鈴なり!
かなり太い幹に成長しており、歴史を感じます。

ぺぺ氏が誇らしそうに「この木の樹齢はおそらく300年くらいです。1000年以上前のものもあるので今から案内しましょう!」
え?と思わず聞き返してしまいました。1000年というと…、日本は平安時代です。
「サンドメニコ」ではオリーブの原種であるオグリアローラとそれを接ぎ木することで大きな実になるコラティーナ種の2種を育てているのだそう。

よく見ると周辺の他社農園にある木々は若々しく細い幹のものが多く、地面はとても綺麗に整備されているようです。
そのことを質問すると、よくぞ聞いてくれた!とばかりに教えてくれました。
「老木になると実のつきが悪くなるという理由で10年ほどすると切ってしまったり、植え替えたりしてしまうところが多いのだよ」

…な、なんと!

イタリアの法律には“幹の直径が1m以上になったら切ってはいけない”という決まりがあるそうで、樹齢が高い木々を保護する一方、工業的なオリーブオイルの造り手はそうなる前に切ってしまいます。

樹齢1000年以上の古木。シンボルツリーではないそう。
これがシンボルツリー。古木の側に生えている立派などんぐりの木でした。どんぐりを野生のイノシシに食べさせることにより大切なオリーブの実は守る古代の知恵なのだそう。雄大な姿を現代にたたえて。

「わたし達は、持続可能な農業をしていくことを使命としています。だから、若木も古木も同じように大切に守り育てているよ。」
そして雑草かと思った地面の草を摘むと、いたずらっ子のように笑って口の中へ。
そう、それはセージなどを中心としたハーブだったのです、そしてもちろんオーガニック。
わたしも口に運ぶと未だかつて感じたこともないフレッシュな香気が強烈に口に広がります…お、おいしすぎる!

周辺には様々な香気が強いハーブが育ちます。虫除け他、家族みなさんのごちそうにも。

「オーガニックな作り方をしている畑かどうかは地面を見たらすぐにわかるよ。自然と共生する畑にはたくさんのハーブが生え、虫や鳥たちがいます。木の幹に布が巻かれているのは、虫がこれ以上登れないようにする先代の知恵なのです。」
そして古木の守り人たちは、「サンドメニコ」の象徴ともいうべき農園内の修道院跡に案内してくださいました。

まさに持続可能なテロワール※

修道院は絶賛改築中。隣に小さな教会を建て家族や近隣の方々の祈りの場として今でも使用されています。

「この修道院は紀元前に建立されたものなのです。当時、修道士たちがこの地を耕しオリーブを育ててきました。どうやって運んできたのかわからないが明らかに海中で採取されたサンゴ石がごろんと置いてあったり、歴史を感じさせる土地です。」

日本同様に、イタリアの壮大な歴史には驚いてばかりです。

※テロワール:フランス語で「地球」や「土地」を表す “terre” から派生した「terroir=テロワール」。ワインをはじめコーヒー、茶などの品種における、土壌、地勢、気候による土地の個性を指す語です。

用途不明な石からも先代に息遣いを感じるようです。
搾油するときにローリングで使っていた古代器具は家族のテーブルとして再利用。歴史好きにはたまらない!
いつの時代に作られたかわからないほど古代からあるという小屋は、メンテナンスされながら今でも現役。虫除けのくん煙を作るなどしています。

「わたし達は早朝に採取したものをその日中に絞ることで、フレッシュな香気と味わいを素早く瓶に閉じ込め、歴々とお客さまに届けています」

現代ではもちろん最新機械を取り入れた工場を保有していますが、その工程には歴史から学んだフィロソフィーが詰まっていました。

時短&低温。2大課題は現代人の知恵が解決!最新鋭工場へ

工場外には近い将来に収穫されるであろうオリーブの実を待つ専用エレベーター、そして内部では搾油機が迎えてくれました。まるで伝統文化ともいうべき造り方を踏襲する農場から、急に現代へタイムスリップしたかのよう。

「今年は暑さで生育が遅れているけど、その分たくさんの太陽を浴びているから豊作だよ!」とミケーレが教えてくださいました。

ピカピカに磨き上げられた機械が、まもなく来るオリーブを待ちわびて。

果実を油にする作業はまさに時間との勝負。しかも高温になると風味が落ちるため全工程が27度以下になるよう職人が見張りながら作業は素早くすすめられていきます。

こうして出来上がったノヴェッロ(ヌーヴォー)が直輸入でビオセボンの店舗・オンラインストアに届きます!
古代人と現代人の叡智を結集した1本をぜひみなさまの食卓へ。
贅沢な風味を最大限感じていただくため、加熱せずお召し上がりいただくのがオススメです。

サンドメニコブランド紹介

農園内にある別宅。収穫期は家族で集まって休憩したり食事をしているそう。

サンドメニコは自社農園で製造から販売までを一貫管理している品質の高さが評価され、国際的なオリーブオイルの品評会(LODO’S SELECTION2023)及び世界最大級のオーガニック展示会(BIOFACH Olive Oil Awards 2022)で「ベストオリーブオイル賞」のW受賞を果たした注目のブランドです。ブランドロゴは、オーガニックオリーブ農園の近くに、かつてキリスト教ドミニコ会修道院があり、修道士たちが大地を耕しエキストラバージンオリーブオイルを作っていたことに由来しています。

おすすめアイテム

サンドメニコ
オーガニックEXバージンオリーブオイル2023年秋初摘み
1200本限定。2023年初搾りのオリーブオイル・ノヴェッロ(ヌーヴォー)です。プーリア州自社農園で収穫後すぐにコールドプレスしました。
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オーガニックフレーバーオイル(ガーリック)
イタリア国内で収穫したオーガニックガーリックを、プーリア州自社農園のオリーブと一緒に12時間以内にコールドプレスしました。
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オーガニックフレーバーオイル(レモン)
イタリア国内で収穫のオーガニックレモンを丸ごと、プーリア州自社農園のオリーブと一緒に12時間以内にコールドプレス。フレッシュな香りを閉じ込めました。
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SD オーガニックEXバージンオリーブオイル250ml
イタリア・プーリア州の自社農園で栽培されたオグリアローラ種80%、コラティナ種20%のオリーブオイルです。12時間以内にコールドプレスしました。
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フレーバーオリーブオイルアソートセット
12mlの使い切りサイズが4本入ったアソートボックスです。香りづけに使う原材料はそれぞれ、オーガニック認証を取得したイタリア国内企業より調達しています。加熱しても香りが飛ばずさらに引き立ちます。
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